INTA-NET KYOTO

京都市中心部に位置する路地奥の長屋を、自社運営のセレクトショップへと改修するプロジェクト。計画地は接道義務を満たさない再建築不可の物件であり、都市開発の波から取り残された、経済合理性の周縁にある場所である。見過ごされてしまいそうな建物の隙間から細い路地を抜けてたどり着くこの環境は、都市の喧騒や更新から隔てられ、結果として残されてきた。本計画では、この特異な立地を手がかりに、京都という都市に対する典型的なイメージから距離を置き、日本―海外、過去―未来といった複数の文脈が交差する場としての店舗を構想した。
まず、今回の改修では、開口部と什器の挿入を除き、既存への介入は最小限に留め、土壁や古材の表情をそのまま、あるいは一部表面の再仕上げのみで引き継いでいる。この過去の時間を内包する既存の木軸に対し、商品ディスプレイを兼ねた可変性のあるスチールフレームを重ね合わせ、建築と什器の境界を横断する新たな構成要素として挿入した。フレームは商品レイアウトの更新を支えると同時に、空間全体を貫く骨格として機能している。 開口部は、保存されてきた路地奥の環境を内部へと引き込むように新設した。1階では、北側の路地と、かつて水路であった東側の市有地に向けて引き違い戸を設け、滞留しがちな空気に風を通している。2階には大判のフィックス窓を設け、商品越しに瓦屋根や空への抜けを取り込むことで、路地奥に残された環境そのものを店舗体験の一部としている。
このように、場所に蓄積された時間と更新され続ける活動の在り方を再考することで、京都という変化し続ける都市の固有性と、その継承のあり方を探った。

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京都市中心部に位置する路地奥の長屋を、自社運営のセレクトショップへと改修するプロジェクト。計画地は接道義務を満たさない再建築不可の物件であり、都市開発の波から取り残された、経済合理性の周縁にある場所である。見過ごされてしまいそうな建物の隙間から細い路地を抜けてたどり着くこの環境は、都市の喧騒や更新から隔てられ、結果として残されてきた。本計画では、この特異な立地を手がかりに、京都という都市に対する典型的なイメージから距離を置き、日本―海外、過去―未来といった複数の文脈が交差する場としての店舗を構想した。
まず、今回の改修では、開口部と什器の挿入を除き、既存への介入は最小限に留め、土壁や古材の表情をそのまま、あるいは一部表面の再仕上げのみで引き継いでいる。この過去の時間を内包する既存の木軸に対し、商品ディスプレイを兼ねた可変性のあるスチールフレームを重ね合わせ、建築と什器の境界を横断する新たな構成要素として挿入した。フレームは商品レイアウトの更新を支えると同時に、空間全体を貫く骨格として機能している。 開口部は、保存されてきた路地奥の環境を内部へと引き込むように新設した。1階では、北側の路地と、かつて水路であった東側の市有地に向けて引き違い戸を設け、滞留しがちな空気に風を通している。2階には大判のフィックス窓を設け、商品越しに瓦屋根や空への抜けを取り込むことで、路地奥に残された環境そのものを店舗体験の一部としている。
このように、場所に蓄積された時間と更新され続ける活動の在り方を再考することで、京都という変化し続ける都市の固有性と、その継承のあり方を探った。

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2026.5
Location:
Kyoto, Japan
Client:
HYPER RESORT
Status:
Built
Program:
Team

Direction: Hiroaki Suzuki, Kazutaka Tsutsui
Design: Mire Kan, Yoshifumi Hashimoto

Collaborators

Construction: JED
Steel: Nakamuranaka
Signage Design: Misako Taoka
Curtain  Design: some/to
Advisor: Cabbage Truck
Photographer: Kazuyuki Okada