
game, visuals and play: Teom Chen
music and play: Kool Klone
2022-2025年の間、東京拠点だった馬喰町のスペース。目的より先に場を作り、場の用途をあえて定めず、「途中」の空間とした。会社として東京の街やコミュニティ、プロジェクトとの接点が明確化するまで有機的にシェアメンバーやその仲間たちとの交流が生まれる場として活用し、シェアメンバーにより段階的に施工・整備。普段はシェアオフィスとして活用しながら、作家によるインスタレーションや、barイベント、サッカー観戦などを不定期で行った結果、シェアメンバーによる協働プロジェクトやサッカーチームが発足した。ここで生まれたコミュニティやプロジェクトを基盤に、東京のモノづくり現場と共創するスタジオ「WAREHOUSE」を両国に立ち上げ、拠点を移した。
ファッション・カルチャー・アート分野のxR(VR/AR/MR)の実験的プロジェクト/コミュニティであるNEWVIEWが、第3回 NEWVIEW AWARDS 2020から新たにAR作品を募集するにあたり、参加作家へのインスピレーションとなるAR作品制作のキュレーションを行った。選択によりコンテンツが変わる作品から、サイトスペシフィックな実空間をベースとした作品、音楽とダンスなど時間の概念が組み込まれた作品、指示書による体験型の作品にARを組み込むものなど、現代美術・カルチャーなど異なるバックグラウンドを持った4チームによるAR作品により、ARという新しい技術を使った作品制作の可能性を幅広く提示した。
この計画プロジェクトは既存のコンビニを内科と婦人科のクリニックに転用する計画である。
この敷地は工業地域に位置し、周囲には大規模な工場や倉庫、ショッピングモール、公営住宅、野球場などが、それぞれ広大な敷地単位で配置されている。地域の風景は、こうした施設とそれを区画する塀、そして形式的に添えられた植栽によってかたちづくられた、単調な様相が連続している。一方で、近隣の学校や住人などの徒歩や自転車での移動が多く見られ、地域の人々にも配慮した居場所を設けることが求められる。
本計画では、こうした風景を否定するのではなく肯定的に受け止めながら、人間的なスケールでの設計を試みた。地域に広がる塀や植栽といった要素を、ある種記号的に引用し、それらを敷地内に取り込むことで、本来区画を分ける役割を果たしていたこれらの要素が、むしろ人を敷地内に呼び込み、滞留する場所の契機となるよう設計している。
既存のコンビニ建物には基本的に手を加えず、内外を分ける境界線としてのみ扱い、広大な敷地に配置された建物ではなく、街の風景や人々の日常に自然と接続するような、道を通り抜ける体験をそのままに立ち寄れるクリニックを目指す。